この興業は、前日の新日本での対抗戦とは異なり、まったくその流れを汲まないラインナップだった。
でも、チャレンジングな試みが多い興業。
初の女子タッグあり、鈴木秀樹と桜庭和志のマーシャルアーツあり、チャンピオン勢揃いの8人タッグではタカ&サトシ、ドクトルワグナーJr、清宮に対して船木、征矢、中嶋、拳王の金剛。そしてスティングや白使、AKIRAがかけつけたBYEBYE-MUTA。
そして前日の新日本興業で自信を得たAMAKUSAや宮脇、アレハンドロはさらに躍動感があった。yo-heyもそう。
清宮は吹っ切れたような表情を見せ、金剛は悲壮感でもなく、かといっていつもの雰囲気とはありらかに違う表情と雰囲気でフルメンバーでの入場。
ノアファンの多くはわかっていた。昨日からのいろんな想い、ノアへの想い、金剛への想いが、その場で交錯していた。
ノアファンは、本当にやさしい。
盲目的な推しもあるだろうけれど、その身を削ったような日々の闘いをしっかり見ている。
信念のこもった言葉を発し、試合で表現し、懸命にやっている金剛に心揺さぶられまくっている。
心に届くプロレス。一瞬代償はおおきかったけれど、その存在とプロレスは確実にファンに届いている、一体感をもたらしている。そんな雰囲気が、このチャンピオンズナイトの入場シーンとには溢れていた。
そして、前日の対抗戦にも込められたノアの狙いは、2月の東京ドームのカード発表で、いよいよ明らかになるのである。